パッティングの達人を目指す練習法

家人が寝静まった誰もいない薄暗がりの廊下に、コツッ!~カラン!という音だけが響いている…銀色の杖の振り子のような動きによって放たれた球は、一定の速度で転がり、そして一間ほど先に穿たれた穴へと吸い込まれてゆく。
そこには、その銀色の杖を操作する人影があった。
人影は廊下の小窓から射し込む月の光に照らされているが、その表情を読み取ることを決して許してはくれない。銀色の杖を振り子のように操る“動作”に没頭している人影は、余人を遠ざけるが如く、操作そのものに集中し、精神の深みへと埋没しているからだ。
しかし、一球一球の転がりを追い続ける眼は、心臓を貫いた刃が鈍い光を放つように、ユラユラと揺れながら発光していた。それは恰も、その眼光のみが、あたりを照らす唯一の光であるかのように映っている。
また“動作”は、高さ百尋もあろうかという滝壺に落ちゆく一滴一滴を凝視し続ける修験者が、念の力を以てこそ何かを成し遂げられると信じ、己が精神を練り上げる様に似て、ただ黙然と繰り返されていた。それはまるで、操作する銀色の杖に自らの魂を移し、望みを叶える“魔杖”に変えるべき所業とも表現できるだろう。

まぁ、この域まで練習しなければ“極限の場面で入れられるパッティングの力”を手に入れることは出来ないと思ったほうがイイ。
パッティングの練習は上記の通り自宅でも出来るわけだが、具体的な練習方法を述べれば『パターマットの連続カップインを8回~100回ノルマとして達成する』となる。無論、連続カップインが必須条件。失敗すれば、もう一度最初から繰り返すということ。
8回連続は普通のレベル。20回連続は上級者を目指すレベル。100回連続が達人を目指すレベルだと心得よ。
まずは自分のノルマ(連続カップインの回数)を決める。そして、決めたノルマを出来る限り毎日達成すること。ノルマを終えるまではベッドに入ってはいけない。僅か2m強のパターマット練習が、恐ろしいほど己自身を鍛えてくれることに驚くだろう。
期間として、ざっと3年間。いわゆる“千日の修行”である。

「腰が痛くなった」などの“腰抜けクレーム”は一切受付ない。ゴルフの達人を目指す練習方法を紹介したに過ぎないからだ。
そもそも“根性なし”に達人への道を志す資格など無い。

【Gスタジオ&合田洋ゴルフクリニック】

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