2018

以前にも書いたが私には4人の子供達がいる。つまり私は、6人家族のオヤジである。
家族の仲は極めて良好。私は知らなかったのだが、4人兄弟が時々集合して駅前の居酒屋などで兄弟水入らずの酒宴を開いたりしているそうである。そんなときはオヤジやオフクロが邪魔者なのは、子供として健全の極みなのではなかろうか。
無論、夫婦仲も良好である。夫婦仲については、この4人の子供達が総じて「理想の夫婦」と評するくらいだから本当に好いのだろうと思うが、当の我々夫婦にとっては当たり前すぎて、いまいちピンとは来ていない感じである。

長男は公務員として就職して十年にもなる。既に立派な大トラとなっていて、この長男と時々酒を飲むのは私の楽しみのひとつだ。
長女は二年前から看護師として病院に勤務していて、彼女が二十歳を迎えるころからオヤジと娘の関係は非常に良好なものとなっている。次女は今年の3月で看護師の学校を卒業する。既に就職先も決まっているが、上記長女とは裏腹に昔からオヤジに優しい娘だった。この二人の娘達は大変頼れる存在に成長しつつあることに疑いはない。
次男は昨年就職しているが、兄貴の後を追ってなのか同じ公務員である。「男子三日会わざれば刮目して見よ」とはよく言ったもので、成長著しい闊達とした男児となっている。

この子供達が小さい頃には、まずは親の話を聞かせることが大切だったが、昨今に至っては、我々夫婦が彼らの話に耳を傾ける場面のほうが多く、請われでもしない限り口を挟む機会が少なくなった。
べつに「老いては子に従え」を意識して実践しているわけでもない。そもそも我々夫婦とてまだそれほど老いてなどいないのだが、子供達は成長したし、彼らの近況や考え方の変化、また、嬉しかったことや辛かったことなどを聞いているのが楽しくあるということである。

さて2018年を迎えるにあたり合田家は、この6人の家族が揃って、大変賑やかな年末年始を迎えた。
やはり以前にも書いたが、我が家族の正月は、近隣の小高い丘に鎮座する医王山という不動院から、家族みんなで初日の出の御来光を拝するところから始まる。子供達がほんの幼少の頃から、そこまで皆でランニングで上がる(女房だけは後から車で追いかける)のを元旦の恒例行事としているのである。
子供達が小さい頃は、その往復3キロ弱の距離が彼らにとって中々長い距離だったが、今に至っては非常に短い距離となった。
そのじつ私にしてみれば、ちょっと短か過ぎる距離なので、今年は少し早めに家を出て、5キロほど遠回りをしてから子供達の待つであろう不動院に向かった。
日の出の10分程前に不動院に到着してみると、はたして子供達は4人とも既に到着を遂げていた。やがて女房の車も到着し、家族みんなで今年の御来光を拝した次第である。その後、息子はランニングに出かけた。息子も走り足りないと感じていたのは言うまでもない。

ところが、そこで娘二人から叱責を受けてしまった。
「みんなで走るのが大切なんだからダメだよ!おとう。お兄も“協調性がない”って怒ってたよ!」ということである。

2018正月早々、子供達から一本取られてしまいました。
そういえば、かつて、坂道の途中でヘバってしまった次男を、長男が背負って走っていたこともあった。
彼らにとって、初日の出の御来光を拝することが家族の恒例行事なのではなく、そこに至る道程までを含めてが恒例行事。みなで一緒に家を出発して、互いが互いをフォローし合いながら走り、家族みんなで一緒に御来光を拝む。その一連の流れをこそ彼らは大切にしたいと考えていたのだ。それは、「形」だけではなく「過程」をも大切にしたいという思いである。

事実として子供達に怒られはしたが、結果的に、親として、ことのほか嬉しい出来事であったことは確かである。

 

 

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