龍ヶ崎カントリー倶楽部

最も好きなゴルフ場を挙げろと言われれば、私は、まっさきに茨城県南地域に在する『龍ヶ崎カントリー倶楽部』を挙げてしまう。龍ヶ崎カントリー倶楽部は、昭和33年11月に開場した巨匠・井上誠一が設計のゴルフ場。私がプロゴルファーになるための修行を積んだゴルフ場でもある。高校を卒業してアシスタントプロとして龍ヶ崎カントリー倶楽部に入社し、日々のキャディ業務を熟すなか「プロ養成研修会」に入会。そしてその翌年、PGAプロテストに合格した。
私は、この地からプロゴルファー人生のスタートをきったのだ。

龍ヶ崎カントリー倶楽部は、当時としては比類すべきを持たない大変難易度の高いゴルフ場だった。
そこでの修行に明け暮れていた私は、試合等で他のゴルフ場でプレーする際、そこが如何なる難しいコースレイアウトを持ったゴルフ場であっても、決して臆することなくプレーに集中できた。
龍ヶ崎カントリー倶楽部で修行している身に、一種の自負があったことを認めないわけにはいかない。私にとって龍ヶ崎カントリー倶楽部での練習の日々は、それ自体が矜持とも言えたのだ。

無論、現在でも龍ヶ崎カントリー倶楽部の難易度は高い。
それぞれにタイトな18ホールには、120個ものバンカーが配置されていて、一般営業のなかにあっても、ティーショットのみならず全てのショットに確りとしたコース戦略を求められる。
深いバンカー群に守護されたグリーンは非常に複雑な傾斜を持ち、それが11フィート以上の速度を備えたときには、如何なる名選手のアタックをも撥ね退ける難攻不落の要塞と化すだろう。
もしも、龍ヶ崎カントリー倶楽部の隅々までを知り尽くしている人間がコースセッティングを任されたなかでプロのトーナメントが開催されれば、世界中のツアープレーヤー達を恐れ慄かせるに充分な難易度を顕現させられると断言できる。
難しくしようと思えば、いくらでも難しくすることが可能な高いクオリティを持ったゴルフ場と言うところが、龍ヶ崎カントリー倶楽部の龍ヶ崎カントリー倶楽部たる所以だ。

特徴としての龍ヶ崎カントリー倶楽部は、松の巨木にセパレートされた美しい林間コースだ。谷間から這うように昇る稜線の波に林立する松が自然の芸術を映し出す。また、林の陰影に木霊する打球音が耳に心地好いゴルフコースでもある。
土地柄としては極めて平坦な地にあるが、複雑に谷間の入り組んだ地形にレイアウトされている龍ヶ崎カントリー倶楽部は、その複雑極まりない地形にあっても、14ものフェアウェイ(ショートホールを除くため)は全てフラットである。どうして、このようなレイアウトが創り得たのだろうか。私は昔から、井上誠一先生のコース設計に於けるイマジネーションの素晴らしさを感じずにはいられなかった。。。

そんな私がプロツアーに挑戦し始めてから5年後、25歳の折、私は龍ヶ崎カントリー倶楽部から「そろそろ結婚もするのだしツアー参戦を主体とするツアープロではなくクラブプロとしてゴルフ場で働いてくれないか」と強く薦められた。しかし、どうしても夢を諦められなかった私は、龍ヶ崎カントリー倶楽部を退社して、新しい家族と共に大海に小舟を漕ぎ出す海路を選択した。
その4年後、私は日本プロゴルフ選手権に優勝するを得たのである。

まぎれもなく、龍ヶ崎カントリー倶楽部は、プロゴルファー・合田洋を育ててくれたゴルフ場である。

 

 

【Gスタジオ&合田洋ゴルフクリニック】

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