おはよう御座います。
昨日は御疲れ様でした。
さて、貴殿が御質問の 「ドライバーによって飛距離は変わるのか否か」 について少し御話をさせて頂きます。
結論から申し上げますと。ドライバーを変えると確かに飛距離は変わります。
以前レッスンで御説明させて頂きました通り、アイアンの飛距離を決めるものがロフトであることに対して、ドライバーの飛距離を決めるものは、①打出角 ②スピン量 ③ボール初速 という3つの要素の兼ね合いです。
まずは下記に、この3要素を簡単に御説明いたします。
①打出角
ロフトには「表示ロフト」に対して、「ダイナミックロフト」と呼ばれる実際にボールを打ったときに作用するロフト角があり、打出角は、このロフトに大きく左右されます。関係する要素は、ドライバー単体の「リアルロフト」=(正面から見たときにシャフトを垂直に且つフェース面をスクエアにセットしたときに計測されるロフト角)とシャフト特性ですから、この双方を吟味する必要があります。
②スピン量
やはり上記の「リアルロフト」とヘッド単体の持つ重心位置、また、総重量、シャフト、さらにヘッドスピード等の要素が加わりますが、大きくはヘッドスピードとの兼ね合いから個人に於ける適性スピン量は変化します。それは、使用するボールの系統と相まることで更に複雑化する要素だと言えます。
③ボール初速
ヘッド単体の、特にフェース面に於ける反発係数に大きく左右されますが、上記①&②同様に、シャフトや「リアルロフト」にも影響を受けます。もちろん、ヘッドスピードやボール単体の持つコンプレッション(堅さ)にも大きく影響を受ける要素です。多少の語弊はありますが、計測上、高いボール初速を弾き出せるヘッド個体は、単純に “飛ぶヘッド” だと言えるでしょう。
さてさて、御懸念の貴殿の御友人が御使用の○○○のヘッドは、モデルの “代” にも差があるようですが、安直に③の 『ボール初速』 が得られるものが多いと聞いております。
その、貴殿の御友人と貴殿のポテンシャルの違いを厳密に調査する方法は、いま貴殿が御使用のヘッドを御友人に最も合った仕様にて作製したものを御友人が打ち、御友人が御使用のヘッドを貴殿に最も合った仕様にて作製したものを貴殿が打つことによって、その違いを検証することですが、既に貴殿には “その思考実験” が為されているようですので、多くは申しません。
すなわち、その御友人は単純に、御自身に合った “飛ぶドライバー” を探し得ている可能性が高いわけです。
ゆえに、貴殿がガッカリするには及ばない。斯様に私は考えます。