提言

若い頃から(子供の頃から、も含む)ゴルフに親しみプロになった青年プロや青年ゴルファーが、20歳代後半に差し掛かりプレーを続けていくなかで、自分のスウィングに悩みを抱えることがある。
それは寧ろ、センスに長け若年の頃から頭角を現したゴルファーにこそ有りがちなことだと言えるだろう。

ゴルフのセンスに天才的素質を備えていたがため、スウィングの根本的システムを知ること無くプレーに長けてしまっていた彼らは、肉体から、脳から、 “若さ” を失ったとき、或いは “ゴルフの本当の怖さ” を知ったときに、大きなジレンマと対峙することになるのだ。

プロ、アマを問わず、若手ゴルファーに提言する。
自分のゴルフを相談できる信頼できるコーチを求めたまえ。

過去、優れたゴルファーには、必ず! 優れたコーチが付いていた。
それは、歴史が証明している明らかな事実なのだ。

【Gスタジオ&合田洋ゴルフクリニック】

素晴らしいアマチュアゴルファー

先日、某ゴルフ場主催のプロアマ大会に出たのだが、その折、素晴らしいアマチュアゴルファーとラウンドする機会に恵まれた。

プレー当初は少し緊張した趣きだった彼だが、ラウンドが進むなか徐々に落ち着きを取り戻され、歯切れ好すぎるショットでピンを攻める。そのゴルフには高いセンスを感じさせるものがあった。
バックティとフロントティという違いはあったものの、後半の9Hでは明らかに彼は私を意識したプレーをし出した。無論、私も彼の要望に応えたわけだが、じつは其処には何の会話も介在しなかった。眼と眼の合図というか、例えて言えば “相撲の立ちあい” の如き感覚が確かに二人の間に存在し、勝負の手合いと相成ったわけである。

こんなアマチュアプレーヤーが居るのか? 私は非常に嬉しくなった。その一挙手一投足がゴルファーとして卓越してもいる。

そうしたなか、勝負は彼の1打リードで最終ホールを迎えた。
そこで負けるわけにはいかない私の放ったショットは幸運にもカップから30センチの距離に寄った。そのアマチュアゴルファーは、カップまで4メートルの距離のバーディパットを残している。ともあれバーディ確実の私は、徐に30センチのバーディパットを沈めた。
その時の彼の集中力の高さは、素晴らしかったの一言でしか表現できない。彼のパットは見事な転がりを見せて、そのボールはカップに吸い込まれたのである。彼は、私の「ー2」というスコアに対して「ー3」というスコアで上がった。

プレー終了後、「久々に燃えるプレーが出来ました。楽しかったし興奮しました。是非また教えて下さい」と仰った彼に私は、「私のほうこそ楽しかった。本当に良いプレーを見せて頂きました」と答えた。
事実、1ストローク負けはしたものの本当に嬉しかったのである。

思いも因らない場所で、尊敬に値するゴルファーに出会え、プレーのなかで心を通じ合わせることが出来た喜びを、私は、隠すことが出来ない。

 

【Gスタジオ&合田洋ゴルフクリニック】

ラウンドに於ける心構え

スタートホールのティーショットにスーパーショットは必要ない。

スタートホールでは、自身の持てる60%くらいの力でティーショットを放つくらいにしておかなければ、最も大切な “上がり3ホール” で充分な力が発揮されなくなってしまうから。。。
9H単位で言えば、1番ホール~6番ホールまでは、上がり3ホール(7番ホール~9番ホール)で好いプレーをするための「練習ホール」だと捉えるべきだ。この “上がり3ホール” さえ満足できるプレーが出来れば、スコアは自ずと好いものになり、無論、次に控えし残り9Hにも活力を生んでくれるものである。18Hなら1番ホールから16番ホールまでが、練習するホールだと言える。
それは私ばかりではなく、プロゴルファーには、最初のホールでバーディを取るとロクなことがないと考えている者も多いというところからも伺える。
だから、スタートホールのティーショットともなれば、そこらへんに飛ばしておくくらいの気持ちで丁度よい。図らずもスーパーショットが出てしまい、ギャラリーの大喝采など浴びようものならば、2ndショットで大ダフり! なんて憂き目にも合う(笑) 気負いは厳禁なのがゴルフなのである。

上がり3ホールを自身のハンディキャップに照らし合わせたアンダーパーで上がることこそが、1日のラウンドで最も大切な心構えだと言えるだろう。

勿論、ツアーで闘うプロならば、日々の上がり3ホールを如何にアンダーパーで上がるかに腐心すべきである。稼げるヤツと稼げないヤツの違いは其処にある。

 

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好いスウィング

よく言われる “好いスウィング” とは、その人間に最も合った動作で行われるものだから、その人間の身体に最も適した、最も身体に優しいスウィングだと言える。
ゆえに、練習をしたりラウンドをすると、腰や関節の何処そこが痛くなるなどといった不都合が起こり難い。言うまでもなく、巷に在りがちな何とか打法などといったスウィングの方法論に雁字搦めになることも潔しとしない。個人に於ける自然な動作として導き出されたものが、その個人にとっての “好いスウィング” なのだ。

よりスムーズに、より力強く敢行されるゴルフスウィングには個人差があって然るべし。感性に個人差があるのも自明の理だ。最もボールが曲がらないスウィングが最もボールを飛ばせるスウィングでもあるのだ。詰まるところ、方向性と飛距離は反比例するものではなく、比例するものだと言える。

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ゴルフに於ける照準とは

ゴルフのなかでは一般的に『アライメント』と言われている。辞書を牽くと、一列に並べること、とか、装置の様々な調節をすること、と記されている。ともあれゴルフに於いては、方向性を決める大変重要な【アドレス】のカテゴリーに属する要素だ。

一般的には、①スタンスライン ②肩のライン ③腰のライン などを目標に対する飛球ラインに如何に揃えるか、が大切だと言われていて、無論これにも必ず個性がある。人によっては、①を目標に対して右に向けたほうが良いスウィングになり易い人がいるかと思えば、左に向けたほうが良いスウィングになり易い人もいるわけだ。それは②の採り方や③の採り方などにも由来しているだろう。

しかしアライメントを述べるとき、上記①~③のラインをのみ論ずれば全てを片付けられるということはなく、スウィングレベルが上昇するなかで、④肘のライン ⑤膝のライン などを意図的に調整する必要が出てくる。この④&⑤は、スウィングレベルを上げてゆくことでも重要な要素だと言えて、アライメントという【アドレス】のカテゴリーを一歩越えた【スウィング要素】たり得るものだ。

ここまでが一般的または専門的に論じらている、いわゆる『5つのライン』である。が、ゴルフスウィングを根本的に理解するにあたっては、もう1つのラインの存在を忘れてはならない。それが第6番目のライン=⑥目線 である。⑥は、④&⑤同様にアライメントというアドレスのカテゴリーを越えた要素を備えていて、それは【スウィング要素】と【スウィング軸】のカテゴリーに密接に関連している。

ゴルフに於ける照準は、 ①&②&③ → ④&⑤ → ⑥ という流れで進化させていくことが賢明である。

 

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