ボールを摑まえるにあたり、、、

一般的に言われる「ボールを摑まえる(捕まえる・捉まえる)」という表現を文章化すれば、「飛球ラインの右方向へ逃げていくボールを打たない=ドロー系統のボールを放つ」だと言えるのではなかろうか。。。それは、プレーをするなかでも、とても重要なことである。

ところがじつは、ボールを摑まえるにあたり、スウィング挙動に於ける大切な “型” が存在していることは余り説明されてはいない。少なくとも私が知る範囲のなかでは如何なる理論書やレッスン教本にも掲載されてはいないので、よくよく吟味して練習することを御薦めしたい。言わば、ゴルフ上達に於ける要諦である。

下半身を固定して球を打つ動作(いわゆるベタ足で球を打つとき)を行うと、余ほど肩周囲関節に柔軟性を持っている者でない限り両手(グリップ部)がフィニッシュに収まるまでに行きつかず、フォロースルーのある領域でスウィングを止めざるを得なくなる。例えば、左肩の高さ程度の箇所でスウィングが完了してしまうわけだ。この箇所に於ける “型” が、そのポイントとなる。いつまで経ってもゴルフが上達しない多くの人は、自己練習のなかで、この “型” を探り当てるためのセンスに欠けていた場合が多いとも言える。つまりこれまでは、練習するなかで自己発生的な部分に委ねられていたのか。

さて本題だが、その “型” を文章で表現すると、こうなる ↓

上記様のスウィングを敢行するなか 『上体をなるべく目標方向へと開かずにクラブを振り切ったとき、右肘よりも左肘の方が目標に近いポジションをとれるようスウィングは慣行されるべき』 だと。。。単純にスライスが止まらない打者に、この挙動に至るであろうレクチャーを施すと、たちどころにスライスは鳴りを潜め、その打者は自分の打つ球筋に感動する。無論、いきなりのポジショニングは難しいので、教示者は、その挙動に至るメソッドの紹介等で練習者を導いてゆく必要があるだろう。

じつを言えば、この “型” は、ちゃんとしたプロライセンスを所持するに至っているプロや、本当の片手シングルにとっては全く “当たり前の動き” なのである。
が、しかし、多くの なんちゃってプロゴルファー や、多くの アマチュアプレーヤーの方 にとっては可なり意外な動きらしく、私がこの話をすると大抵の人が、この挙動(動作)の要諦に触れるなかで驚きを露にする。

 

【Gスタジオ&合田洋ゴルフクリニック】

人と人と

東京は茅場町にゴルフレッスンスタジオを構えてから、はや10ヶ月が経とうとしている。
このスタジオでゴルフを教示するのが現在の私の仕事だが、逆に多くの方々から多くのことを御教示いただくことのほうが寧ろ多いのである。私は4人の子供の父親だが、子育てを通じて私のほうが成長させて貰ったと子供達に感謝している。同様に、ゴルフレッスンを通じて皆さんから私自身が多くのことを学ばせて頂いていると感謝するばかりの日々ということだ。

人と人とが協力し合うことで、1人+1人の能力が2人以上の能力を発揮できるようになることは理想である。だがときに、1人+1人を5人くらいに出来ている “知己たる人物” を得ている方に出会うことがある。羨ましくもあるのだが、それは結局、自分自身の “姿勢(心構え)” にこそあるのだと自らを戒めたい。学びは、人間(人と人との間)のなかにあり。

悪いけど、ゴマすり出来ません。変な話だが、裏表を持つことも出来ない。人に優しくありたいから人の肩書きを見て態度を変えるなんてもってのほか。多くのことを学びたい。不器用者だと揶揄されることもあるが、笑わば笑え、である。

合田洋は、義を以って義に報じる男でありたいと、常から思う。

 

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『左ワキ』は、いつ締めるの!?

レッスンを熟すなかで、生徒さんから度々質問として投げかけられるのが、だって此処で左ワキを締めなきゃ駄目なんでしょう? という事項である。
それは人により感覚的箇所は違うものの、決まって、テークバックや切り替えしやダウンスウィング等の、いわゆる “右側の動き” のなかで 「左ワキを締めるのがスウィングだ」 と寧ろ断固として主張されるものだったりする。しかし、その多くの人が、フォロースルーで左ワキが開いてしまったり左肘を背中方向に引いてしまったり、インパクトで左サイドが伸び上がってしまう動きに悩んでいる。

私の答えは、こうである。

身体動作の特長として、締めたあとに緩み、緩めたあとに締まるということが起こるのであれば、もしインパクトやフォロースルーで左ワキを締めたいのなら、トップやダウンスウィングの最中に左ワキを締めてはならないと仮定できるのではないでしょうか?

左ワキは “締める” のではなく “締まる” 動きにしていかなければなりません。

 

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「扇型の動き」

ゴルフ雑誌等で度々取り沙汰される『扇形の動き』は、じつはゴルフスウィングの基本要素ではない。そもそも、ほぼ二次元的表現であること自体が立体構造を持つゴルフスウィングの基本要素たり得ない一番の理由だ。すなわち、『扇形の動き』は単なる “イメージメソッド” なのである。

が、しかし、確かに解り易い。“腋下の動き” を端的に表現していると言えるだろう。

ゴルフスウィングに於ける基本要素 “ゴルフクラブのリリース” を実際の動作に顕現させるために、多くの悩めるゴルファーに福音を与えたはずである。

 

※『扇形の動き』=腋下の動き(ビジネスゾーン)に於ける、グリップエンドが自分の身体の中心を指すべくクラブヘッドを振り子のようにリリース&リリースさせる動作を、扇に見立てることで解説するを試みたイメージメソッド。

 

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仮想球の概念とは

なるべく身体を正面に維持しながら、ある一定の速度を以って繰り返し左右にクラブを振る動作を行うと、じつは、クラブヘッドは身体の中心でターンされていないことに気づく。そう、少しだけ右側でターンされなければ、この “繰り返し素振り” をスムースに敢行することは出来ないのである。

すなわち、ゴルフスウィングを以ってしてボールを打突するという行為の正体は、じつは “ボールの無いところを振っていく動作” だと仮定することが出来る。

ここで、かつて私がツアーを転戦していた当時に学んだ『仮想球の概念』というゴルフスウィングに於ける非常に大切な概念を紹介しよう。それは、ダウンスウィングの軌道上にイメージさせる仮想のボールだ。現象から紐解けば「インパクトエリアで極めて高速で動いているクラブフェースを、インパクトの瞬間にアドレスの状態に戻そうとしても振り遅れが生じてしまう」という実際の動きに合致させれば、論理の考証が比較的容易かもしれない。ようするに『仮想球の概念』とは、インパクトエリアのスウィングイメージとして、実際のボールの後方(右側)に居列する仮想ボールの “どのボールを打つか” という超感覚である。無論、ヘッドスピードの速度に比例して、その感覚には個人差が現れると推論できる。

人間の動的感覚のズレを補正してくれるこの超感覚は、正しい打突は実は、“ボールの無いところを振っている” という事実を粛然と証明してくれるだろう。

 

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性格

10代や20代の頃から “人を利用する” という感覚が嫌いで、こよなく尊敬する人物からも、「いい意味で人を利用するんだよ」などと教示を受けたりもしたんだが、そういった表現ですら、自分自身のなかでは不愉快極まりないものだった。
そのじつ子供の頃にも、父親に、「綺麗ごとばかり言いやがって」などと言われ叩かれもした。「そんなんで生きていけるか!?」などと罵倒された記憶さえある。

でも、生きている。もう50歳を越えている。自分の子供達には、「人にしてやったと思うくらいならしないほうがよい」とも教え続けた。

御立派なことなんか言っちゃいないし思ってもいない。
これまでもそうだったように、これからも私は、人を利用せずに生きていく。見返りを求めた行動を潔いとは、どうしても思えないのである。それを綺麗ごとなどとも思わない。己の仁義を貫くのみ。

死するとき、人生まぁまぁ良かったな、、、とさえ思えれば良い。

 

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才能の開花

すでに十年以上もゴルフをやって来て、なかなか120stを切れず、このままじゃ嫌だということで、東京の有名なゴルフスクールなどにも手当たり次第に通ったらしい。それでも、どうしても上手くなれなかったということだった。寧ろ、どんどん駄目にもなったらしい。いよいよ以って家族からも、「才能が無いんだからゴルフなんか辞めたら!」なんて言われる始末だったとのこと。
しかし私は、この方の “ある優れた部分” に着目した。ある点でこの方には、ゴルフに於ける素晴らしい才能があると考えたのだ。

レッスンに通い始めて4ヶ月が経とうとしている。

誰が見ても別人に変化した。暫くぶりにラウンドした仲間達からは、「いったい何が起こったんだ?」とか「誰に教わったんだ!?」とか、、、、確かに別人のようにスウィングが美しくなり、以前の曲がりは陰を潜めた。飛距離も破格に上昇したが、何より、この方が、「ゴルフに出会えて良かった」と仰られるようになったことが、私は何よりも嬉しいのである。

私は切っ掛けを与えただけで何もしてはいない。この方の「ゴルフの才能」が開花し始めただけなのだ。

そう、誰でも必ず “何らかの才能” を持って生まれ出でている。

 

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クラブヘッドが勝手に加速!?

ゴルフを始めると、ある時、これまでとは劇的に違う感触を得ることがある。それが表題にある「クラブヘッドが勝手に加速する」という感覚である。

それは、様々な要素が絡み合って顕現する一種の「覚醒」だと言えるが、起因する最大の要因は、ゴルフスウィングの基本要素でもある “下半身先行” すなわち、テークバックからダウンスウィングへの切り替えし動作を “下半身から行う” という、本当の自分のナイスショットを放つための必須条件を行えるようになることだ。

言い得て妙は、ベン・ホーガンの『モダンゴルフ』にある「自分のなかに隠れていた怪物に気づく」という一文ではなかろうか、、、

しかし、この “下半身先行” は、イメージすることが難しく、無論、イメージスウィングを以って余人に観覧せしめることが可能な人物さえ希薄だったりするものだ。熟練のプロゴルファーにさえ、スローモーションで正確な動きを表現することが難しい動作だと言えるだろう。ただし、トップ・オブ・スウィングで “ある条件” を満たすことが出来れば、それは比較的容易に通常のスウィングには現れる。

最も危険なことは、下半身先行を「形だけ真似しようとすること」である。この、ゴルフが熟練していくなかでこそ顕現される動作は、まずは “動き出す” のを待つことこそが賢明なのである。

 

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