茨城県は稲敷郡美浦村に「おかだいらGL」はある。先日たまたま御邪魔する機会に恵まれたのだが、正直なところ少し驚いた。コースに対する失礼を承知で敢えて申し上げれば、思いがけず素晴らしいコースだったのである。
かなりなだらかではあるが丘陵コースに属するコースなのだろう。ゆるやかに打ち下ろしてゆくOUT1番ミドルホールを抜けると、2番ミドルホールからは丘陵林間という風情の、密集した大木にセパレートされたホールが6番ショートホールまで続く。その佇まいは正にフォレスト。このOUTで最も印象に残るのは5番ミドルホールから6番ショートホールにかけてのホールロケーション。高度な戦略性に長けていながら美しいロケーションを持っているという両ホールだが、殊に、5番グリーン後方からセカンド地点を望むロケーションが美しい。
そのoutとINの趣の違いが、また、おかだいらGLの妙だと言える。INに入り、13番ショートホールから14番ロングホール、そして15番ミドルホールにかけては、英国のリンクスコースの佇まいを醸し出している。
※13番ショートホール。ティグラウンド右からグリーンを望む。
惜しむらくは、恐らくではあるが、近在に住宅が出来たためにOUT8番ミドルホールの改造を余儀なくされたことである。しかし、それでもまだ、全長7000yを擁する「おかだいらGL」はチャンピオンシップコースであり、美浦村に鎮座する隠れた宝石と呼ぶに相応しい戦略性とホールロケーションを充分に兼ね備えている。